脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)の症状
脊柱管狭窄症は腰椎の椎間板と椎間関節の変性を基盤として神経の通路である脊柱管や椎間孔が狭小化することで、臀部から下肢への疼痛やしびれ、下肢筋力の低下、間欠跛行(かんけつはこう)等の症状を呈する症候群である。
高齢の方で、背筋が伸びた姿勢になる立ちっぱなしや歩行中に足の痛みやしびれが生じ、腰が少し前かがみになる椅子に座っている時、横向きで寝ている時、自転車に乗っている時は楽であるといった場合は本症が疑われます。
背筋を伸ばした姿勢では、腰の神経が強く圧迫され神経の血液循環が悪くなりますが、逆に少し前かがみになると神経の圧迫が減るためです。
特に、歩行中に症状が悪化し一時的に歩けなくなり、前かがみ姿勢で少し休むと再び歩きだせることを間欠跛行(かんけつはこう)と呼び、本症に特徴的とされています。
画像所見だけでは症状の有無は判別できず、狭窄の程度と臨床症状の重症度とは必ずしも相関しません。
やってはいけないこと
脊柱管狭窄症の症状が強い場合、基本的には、腰を強く反らす、背屈する方向の運動はあまりしない方が良いでしょう。
脊柱管が狭くなる方向に作用するので、より強く神経を圧迫し、症状が悪化する危険性があります。
しても良い運動、リハビリ
歩くことは下肢筋力や腰椎支持力を維持するために重要です。翌日痛みが増強しない程度に毎日歩くのが望ましいですが、症状の強さによっては長時間続けるのは難しいでしょう。
自転車であれば、腰に負担がかからず、神経への圧迫も軽くなった状態で運動できます。エアロバイクなどを利用できる環境であれば、運動の方法としてお勧めできます。
歩く時に杖をついたり、シルバーカーを押して腰を少しかがめるようにして歩く方法もあります。
ただし、あまり前傾姿勢を強くし過ぎると、長期的にみると腰椎の前方(椎体や椎間板)に対して負荷がかかり、変性が進行する危険性があります。杖等を使う場合は、こまめに休憩しながら歩くと良いと思います。
病院、クリニックでの治療
- 消炎鎮痛剤の内服や坐薬の処方
- 神経ブロック(神経の周りに痛みや炎症を抑える薬を注射する)を行い、痛みをやわらげます。
- 温熱療法で腰を温める。
- 腰の牽引。
- リハビリテーション
これらの方法でよくならない場合や下肢の脱力、排尿障害があるときには手術を勧められるようです。最近では内視鏡を使った低侵襲手術も広く行われるようになっているようです。
指圧リビンでのアプローチ
当院では、実際に腰部脊柱管狭窄症の患者さんに指圧、マッサージを行い、改善させた実績があります。
また発表した論文が日本指圧学会誌に掲載され、国際医学出版株式会社さんから出版されています。
下記論文のケースは、3つの整形外科に行き、2年間リハビリを行い、症状に全く変化のなかった患者さんのケースです。
参考:JSS 日本指圧学会ホームページ「脊柱管狭窄症に対する指圧療法を中心とした治療効果:新田 英輔」
具体的には、
- 歩行時間が5分から最長72分と、約14倍に。
- 歩行時の痛みが無くなりました。
- 歩行時の体のふらつきが無くなりました。
- 日常生活に支障が無くなりました。
東陽町駅2分、指圧リビンにご相談を
脊柱管狭窄症の場合、手術をしても100%成功し、改善する訳ではありません。
マッサージ、鍼、整骨院、整体、など色々なアプローチの方法がありますが、きちんとした所で施術を行えば、数回の治療で歩行時間の改善がみられることが多いです。
手術にはどうしてもリスクが付きますので、その前に一度保存療法として試して頂くのも良いと思います。
東陽町、木場、南砂町だけでなく、江東区外からもご来院頂いております。